はじめに
オートフィルターでは、各項目のソートが可能ですが、２つ以上を組み合わせた並べ替え（ソート）は、そのままではできません。
２項目以上のシートを行いたい場合は、メニューから「メニュー」->「並べ替え」を選択し、レベル追加して並べ替えの項目を追加していく必要があります。
ここでは、最初にExcel上の操作を解説し、次にVBAコードを紹介します。
Excel操作で２項目の並び替え
以下のような表を、”メーカー名” でソートし、”メーカー名” ごとに “カテゴリー” でソートしてみます。
まずは、表を選択して「データ」->「フィルター」で表をオートフィルターを適用します。
ドロップダウンボタンが付いたので、最初に ”メーカー名” を昇順にします。
次に、再度表を選択して、メニューの「データ」->「並べ替え」をクリックします。
以下のダイアログが出るので、「レベルの追加」をクリックして２番目に優先されるキー項目を指定します。
ここでは、２番目のキーを ”カテゴリー” にしました。
OKボタンを押すと、以下のように “メーカー” から, “カテゴリー” のキーで並べ替えができました。
ちなみに並べ替え自体は、オートフィルターを使用しなくても上記の「並べ替え」で実現可能です。
また、一項目のソートも「並べ替え」で設定できます。
ExcelVBAで２項目の並び替え
次は、VBAで２項目の並び替えを書いてみましょう。といってもイチから覚えるより「マクロの記録」を使った方が簡単です。
Sub Macro1()
'
' Macro1 Macro
'
' 選択範囲にオートフィルターをセット
Selection.AutoFilter
'ソート情報をクリア
ActiveWorkbook.Worksheets("Sheet3").AutoFilter.Sort.SortFields.Clear
'C列を昇順にソート
ActiveWorkbook.Worksheets("Sheet3").AutoFilter.Sort.SortFields.Add2 Key:= _
Range("C2:C13"), SortOn:=xlSortOnValues, Order:=xlAscending, DataOption:= _
xlSortNormal
'D列を昇順にソート
ActiveWorkbook.Worksheets("Sheet3").AutoFilter.Sort.SortFields.Add2 Key:= _
Range("D2:D13"), SortOn:=xlSortOnValues, Order:=xlAscending, DataOption:= _
xlSortNormal
'ソート情報をセットして実行
With ActiveWorkbook.Worksheets("Sheet3").AutoFilter.Sort
.Header = xlYes
.MatchCase = False
.Orientation = xlTopToBottom
.SortMethod = xlPinYin
.Apply
End With
End Sub上記のようなコードが出力されました。（注釈は筆者が記入しました。）ソートは以下のような手順で行われます。
・表の範囲指定
・ソート情報のクリア
・最初のソート情報を設定
・次のソート情報を設定
・ソート情報をセットして実行
汎用性のあるコード
上記のコードでは、シートやRange指定、ソート・キーの指定などが固定されているので、別の表では利用できません。別のシートやソート・キーの指定が出来るように書き換えてみましょう。
Sub myFilter()
Dim sh As Worksheet
Dim rng As Range
Dim startRow As Long, endRow As Long
Dim sort1 As String, sort2 As String
Set sh = ActiveWorkbook.Worksheets("Sheet3") '※
' 選択範囲にオートフィルターをセット
Set rng = Range("A1").CurrentRegion '※
'設定されている場合は解除する
If ActiveSheet.AutoFilterMode = True Then
Selection.AutoFilter
End If
rng.Select
Selection.AutoFilter
startRow = rng.Item(1).Row '開始行
endRow = rng.Item(rng.Count).Row '最終行
'ソート・キー（列）※
sort1 = "C"
sort2 = "D"
'ソート情報をクリア
sh.AutoFilter.Sort.SortFields.Clear
'C列を昇順にソート
sh.AutoFilter.Sort.SortFields.Add2 _
Key:=Range(sort1 & startRow & ":" & sort1 & endRow), _
SortOn:=xlSortOnValues, _
Order:=xlAscending, _
DataOption:=xlSortNormal
'D列を昇順にソート
sh.AutoFilter.Sort.SortFields.Add2 _
Key:=Range(sort1 & startRow & ":" & sort1 & endRow), _
SortOn:=xlSortOnValues, _
Order:=xlAscending, _
DataOption:=xlSortNormal
'ソート情報をセットして実行
With sh.AutoFilter.Sort
.Header = xlYes
.MatchCase = False
.Orientation = xlTopToBottom
.SortMethod = xlPinYin
.Apply
End With
End Sub だいぶ長くなってしまいましたが、黄色の下線部分を変更すれば汎用的に利用できると思います。
青い下線部分は、オートフィルターが既に設定されている場合に解除します。これが無いとエラーとなる事があるためです。
オートフィルターに関しては以下のページも参照してみてください。
・オートフィルターの使い方
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