ルービックキューブをマイルドな難しさで楽しむ
比較的簡単な4つのパターンとその応用でルービックキューブ(3x3x3)の完成を目指します。
スピードを求めるのではなく、ルービックキューブの難しさを楽しみつつ30分~1時間くらいの時間で完成できれば、パズルとして十分楽しめるのではないでしょうか?
ルービックキューブは4つのパターンで完成する
ルービックキューブの構造は、面の中心にあるセンターキューブが6個。角にあるコーナーキューブが8個。そしてコーナーキューブに挟まれたエッジキューブが12個で構成されています。
構造上、センターキューブがコーナーキューブに行くなど、他の種類のキューブに移動する事はありません。
また、センターキューブの色に合わせてその面の色を揃えていきますのでセンターキューブを揃えるという事は考えなくてOKです。
つまり、残りのコーナーキューブとエッジキューブを揃える事ができれば、6面を完成させることができます。
コーナーキューブとエッジキューブは、位置と同時に向きも揃える必要があります。
コーナーキューブは3面、エッジキューブは2面で構成されていますので、位置が合っていても向きが合っていないという事が起こります。
という事で、4つの方法とは、以下のようになります。
・コーナーキューブの位置を揃える
・コーナーキューブの向きを揃える
・エッジキューブの位置を揃える
・エッジキューブの向きを揃える
揃え方の方針
この方法では、以下のような手順で揃えていきます。
1.4カ所の角キューブの位置を揃える。
2.4か所の角キューブの向きを揃える。
3.12カ所ある辺キューブの位置を揃える。
4.12カ所ある辺キューブの向きを揃える。
1,2の手順では、他のキューブ(辺キューブ)は崩れた状態になります。
3,4の手順に関しては、他のキューブは崩れません。
この方法では3の手順で応用技が必要になりますが、ここが最も頭を使いますのでパズルを解いているという実感を味わえると思います。
動かし方の表記
キューブの動かし方ですが、「3x3x3 回転記号 tribox 」のページを踏襲しています。
覚え方としては、その面に対して時計回りが正方向で、それぞれ R,L,U,D,F,B となります。
反時計回りに関してはアポストロフィ(’)を付けてそれぞれ R’,L’,U’,D’,F’,B’ となります。
以上が90度回転させる時の表記です。
尚、180度回転させるときは、先頭に「2」と付けて、「2R」などと表記します。
RとLに挟まれた中層に関しては上から下へ90度回転させるのが正方向で M としています。
一応、展開図で動きを示します。矢印は正方向です。

また、あるパターンを繰り返す時には括弧を付けてその後に回数を表記します。
「(F R) 3 」は、 「F R F R F R」という事になります。
尚、配色に関しては世界基準を示しています。
ただ、正面に対する、 R,L,U,D,F,B という相対的な動きになりますので、今回は配色を意識しなくて大丈夫です。
4つのパターン
では早速4つのパターンを紹介します。他ではあまり見かけませんが、私が思いついた方法ではなく既出の方法で、出所は不明です。
コーナーキューブの位置を揃える(エッジキューブは変動)
(F R U) 5 パターンA
F R U の順番で、これを5回繰り返します。

図に示した2つのコーナーキューブの位置が入れ替わります。
ここでは向きは違っていても構いません。隣り合っていない場合は2回行います。
尚、エッジキューブは動いてしまいます。この段階でエッジキューブの位置は無視します。
実際の動きをアニメーションで見てみましょう。
ここでは、F面が黄色、R面がオレンジ、U面が白となっています。

操作後は他のキューブが崩れているように見えますが、F面(黄色)にあった上部のコーナーキューブ(角)の位置が入れ替わっているのがわかると思います。


揃った状態からの様子を見ると上のようになります。
操作後は、ピンクで囲んだコーナーキューブは変化していません。
青で囲んだコーナーキューブの位置が入れ替わっているのがわかると思います。
実際には互いのコーナーの位置を入替えたい時に使います。
(この状態では向きが違っていても構いません。次の手順で揃えます。)
コーナーキューブの向きを揃える(エッジキューブは変動)
(F U’)3 (F’ U)3 パターンB
Fを時計回り、Uを反時計回り。これを3回繰り返します。
続いて逆動作させます。Fを反時計回り、Uを時計回り。これを3回繰り返します。

こちらもエッジキューブは動いてしまいますが、この段階では無視します。
実際の動きをアニメーションで見てみましょう。
F面が黄色、R面がオレンジ、U面が白です。

操作後は他のキューブが崩れているように見えますが、F面(黄色)にあった上部のコーナーキューブ(角)の向きが入れ替わっているのがわかると思います。


揃った状態からの様子を見ると上のようになります。
操作後は、ピンクで囲んだコーナーキューブは変化していません。
青で囲んだコーナーキューブの向きが入れ替わっているのがわかると思います。
実際には位置が合っていて向きが異なる場合に補正する操作になります。
エッジキューブの位置を揃える(コーナーキューブは不変)
2F M’ 2F M パターンC
Fを時計回りに180度。M(中間層)を下から上方向へ。
Fを時計回りに180度。M(中間層)を上から下方向へ。

エッジキューブの動きですが、青→黄、黄→緑、緑→青 というふうに入れ替わっていきます。
この動きは、この後の応用で活かしていきますので是非覚えておいて下さい。
こちらの動きは図の3カ所以外は変動しません。
実際の動きをアニメーションで見てみましょう。
F面が黄色、R面がオレンジ、U面が白です。

操作後は他のキューブの崩れはありません。


揃った状態からの様子を見ると上のようになります。
操作後は、対象以外のキューブの崩れはありません。わかりずらいのですが移動しているのは上にある透視図の3カ所が入れ替わっています。
この操作では、赤で囲んだキューブの位置が変化しないところがキモです。この位置が変化しない事で、他の面を移動させて思った通りの位置にエッジキューブを移動できるようになります。
(詳しくは後程説明します。)
尚、エッジキューブの向きは違っていても構いません。次の手順で揃えます。
エッジキューブの向きを揃える(コーナーキューブは不変)
(M’ F)4 (M’ F’)4 パターンD
M(中間層)を下から上方向へ。Fを時計回り。これを4回繰り返します。
M(中間層)を下から上方向へ。Fを反時計回り。これを4回繰り返します。
(ここでは、2回目のMは反対方向にはならないので注意してください。)

こちらの動きも図の2か所以外は変動しません。
実際の動きをアニメーションで見てみましょう。
F面が黄色、R面がオレンジ、U面が白です。

操作後は他のキューブの崩れはありません。


揃った状態からの様子を見ると上のようになります。
操作後は、対象以外のキューブの崩れはありません。
中段にある黄色と緑のエッジキューブの向きが入れ替わっているのがわかると思います。
実際の揃え方
ここで紹介する方法は、コーナーキューブを揃えてからエッジキューブを揃えていくという方法になります。
なぜなら1と2の手順で、コーナー(角)キューブの位置と向きを揃える際にエッジ(辺)キューブが変動してしまうからです。 エッジ(辺)キューブの位置と向きを揃える方法では、該当するキューブ以外は変動しません。
コーナーキューブの位置や向きを揃える際、他のキューブを変動させない方法もあるのですが、手順が覚えずらいので採用していません。
この方法の特徴は、以下の通りです。
・単純な規則性の手順で操作が覚えやすい
・頭を使う部分があるのでパズルとして面白さを味わえる
慣れてくれば、記号表記を見ただけで操作を思い出すのに苦労しないでしょう。
特に3の手順では、応用しないと揃える事ができませんが、ここは頭を使うのでパズルとしても面白さを味わると思います。
1.1面分のコーナーキューブ4個の位置と向きを揃える
完全な1面を揃えるのは難しくないと思います。「完全な」とは1面分のコーナーキューブとエッジキューブの位置が揃っている状態です。
ただ、ここでは、1面分のコーナーキューブの位置と向きが揃っていればOKです。
他の4つのコーナーキューブを揃える際にエッジキューブは移動してしまうからです。
2.残り4個のコーナーキューブの位置を揃える
残りのコーナーキューブの位置関係を確認しましょう。
ここでは位置があっていれば良いので向きは違っていても構いません。
確認するには、コーナーキューブの3つの面と、センターキューブの色の組み合わせが同じなら位置は合っていることになります。
4つのコーナーキューブは、全て合っているか、2つ合っている状態となります。
更に2つ合っている場合は、隣同士で合っているケースと対角で合っているケースに分かれます。
どちらもパターンAを使って位置を合わせますが、対角の場合は、パターンAを2回行ってください。
3.エッジキューブの位置を揃える
まず、エッジキューブの構造ですが、3つの層に分かれているのがわかると思います。
回転記号に合わせてそれぞれ M層 E層 S層 とします。

この段階で目指すのは、この3つの層のキューブのグループを揃えてやることです。
各層の4つのキューブのメンバーが揃えば、後はパターンCで適切な位置に移動できます。
ただ、パターンCでは、M層の中でメンバーが入れ替わるだけです。
そこで、パターンCの前に何か1手加えて、最後に逆動作を行います。
例えば、 B を行い、パターンC、最後に B’ を行うと以下の部分が変化します。

結果的にE層とメンバーの入れ替えができるようになりました。
ではS層とのメンバー交換はできるでしょうか?
例えば、L B として、パターンC、最後に B’ L’ とすれば、S層との入れ替えができます。

以上のような手順で、エッジキューブを適切な位置に揃えていきます。
ただ、パターンCの前後に挟む工程を間違えると、1からやり直す事になります。
できれば、 L B の操作をその面の色でメモしておくと良いでしょう。
具体的には、L B の面がそれぞれ、オレンジ 青 であれば、「オレンジ 青」と書き留めておきます。
L B パターンC と行った後に、メモと逆方向に 青 オレンジ の面を回転させます。
2工程くらいであれば、キューブ全体を確認しながら行えば、間違う事はないでしょう。
4.エッジキューブの向きを揃えて完成させる
ここまでくると、エッジキューブの向きがずれているだけの状態になると思います。
向かい合っている場合は、そのままパターンDで完成です。
もし、エッジキューブの向きが違うキューブの位置がちぐはぐになっている場合は、どちらかを回転させてから最後に逆動作を行えば良いでしょう。
まとめ
この方法では、あるパターンの前に1,2工程を行って、最後に逆の工程で元に戻すという方法を使っています。(エッジキューブを揃える時だけですが、、)
決められた手順ではないので、その分、頭を使う事になり「脳トレ」になるのではないかと思います。
また手を動かして解いていくというのも「脳」に良いのではないでしょうか?
最後に記号表記の4つのパータンをまとめておきます。
2つのコーナーキューブ入替え (F R U) 5 パターンA
2つのコーナーキューブ向き変更(F U’)3 (F’ U)3 パターンB
3つのエッジキューブ入替え 2F M’ 2F M パターンC
2つのエッジキューブ向き変更 (M’ F)4 (M’ F’)4 パターンD
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