VBE(Visual Basic Editor)とは
ExcelVBAのプログラミングをするためにはプログラミング・エディタであるVBE(Visual Basic Editor)を使う必要があります。プログラムはVBEに記述して実行します。
ただ、初期段階ではメニュー項目がないため最初に「開発」タブを表示させなければなりません。

開発タブを表示させる
- Excelのメニューから、「ファイル」>「その他」>「オプション」と進みますと「Excelのオプション」ダイアログが出ます。
- Excelのオプションから左にある「リボンのユーザー設定」を選択してください。
- 右側に、「開発」というタブにチェックを入れます。
- 最後にOKで抜けてください。これでエクセルのメニューに「開発」タブが加わりました。

※この作業は最初に一回だけ行えばOKです。
VBE(Visual Basic Editor)を開いてみる
プログラミングエディタ(VBE)を開くには、先程の「開発」タブから「Visual Basic」をクリックしてください。

するとVBEが別画面で表示されます。Excelの画面とVBEの画面は、Alt + F11 キーで切り替わります。

機能別に4つに分けてみました。
- プログラムを書くウインドウ(黄色)(ここにプログラムを書きます)
- デバッグ用ウインドウ(緑色)(デバッグ用に変数の値などを確認できます)
- プロジェクトウインドウ(青色)(プログラムするオブジェクトを選択します)
- プロパティウインドウ(赤色)(オブジェクトのプロパティ値を設定できます)
最初のうちはわからなくても大丈夫です。一度に覚えようとせず、出来る事を少しづつ増やしていく感じで慣れていきましょう。
実際にプログラムを書いてみる
メッセージボックスに 「Hello World」 と表示させる(伝統的な)プログラムを書いて実行させてみます。
プログラムを書く場所
まず「標準モジュール」を表示させます。
モジュールと言っても単に「プログラムを書く場所」くらいに考えておけばOKです。
やり方は2つあって、メニューの「挿入」から「標準モジュール」を選択する方法と、プロジェクトウインドウで右クリックして、「挿入」から「標準モジュール」を選択する方法です。
コードウインドウが白くなったと思いますが、ここにプログラムを書いて行きます。

上記のように、 sub macro「Enter」 と入力してみてください。
他の部分は自動的に補完されます。
Sub macro()
End Sub
次は、Sub macro() と End Subの間に、命令を書きます。狭ければEnterで幅を広げてもOKです。
(何も書いていないところをVBAは関知しません)
では、一回タブキーを押して右にずらしてから、msgbox “hello world”「Enter」 と入力します。
Sub macro()
MsgBox "hello world"
End Sub

さて、ここで「一回タブキーを押して右にずらしてから」としましたが、これは「字下げ」と言ってプログラムをわかりやすくするために大事な行為です。
初心者のうちは良くわからないかもしれませんが、上手な人のプログラムは必ず字下げがされていますので真似するようにしましょう。
プログラムの実行の仕方
これで実行出来ますので早速プログラムを実行してみます。
やり方は3つです。どれでも構いません。
- F5を押す
- メニューリボンにある三角マークをクリック
- メニューの「実行」から「Sub/ユーザーフォームの実行」をクリック
これらを行う前に必ず、Sub macro() と End Subの間にカーソルをおいてください。
そうしないとプログラム(プロシージャ)が増えてきた時にどれを実行すれば良いかVBEわからないからです。

下のように表示されれば成功です。
もしエラーメッセージが出る場合は、スペルミスが無いか確認してみてください。

マクロ有効ブック形式(xlsm)で保存する
最後にファイルを保存しましょう。ファイル名は必ず xlsm で保存します。 xlsx で保存するとプログラムが全て消されて保存されてしまうので要注意です。
VBAでプログラムをしたExcelファイルは、必ず .xlsm で保存します。
まとめ
- VBEは「開発」タブから「Visual Basic」で開く
- VBEとExcelの画面はAlt+F11で切り替えられる
- プログラムは標準モジュールに書く
- VBEではプロクラムコードを補完してくれる機能がある
- Sub から End Sub までが1つのプログラムの単位となる(プロシージャ)
- プログラムコードは字下げをして見やすくなるように心がける
- プログラムの実行はプロシージャ内にカーソルを置いてF5キーで実行できる
- エラーが出たらスペルミスが無いか確認する
- ファイル名は必ず xlsm で保存する
今回行った、一連の操作はVBAプログラミングを行う際に毎回行う操作です。ネット上のサンプルコードを見つけたら、今回行ったように、VBEを開いて標準モジュールを開きプログラムコードを書く(または、コピペする)などして、実際に動作を確認できるようになります。
自分でプログラムを書く際にも、この一連の操作は何度も行う事になります。はじめは操作に慣れていないと思いますが、5回くらい繰り返せば手に馴染んでくるでしょう。トレーニングだと思って挑戦してみて下さい。
入門講座 目次
・開発環境を整える
・VBAプログラムの基礎
・VBAプログラムの基礎2
・セルの使い方
・ブックやシートの参照
・プログラムでの日付の扱い方
・プロシーシャの使い方
・「マクロの記録」を利用する
・デバッグのやり方
・やりたい事の調べ方と解決方法
・自力でプログラムを書いてみる
・別ブックのデータを集計
・別ブックのデータを集計 2