36協定時間外管理ツール

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36協定時間外管理ツール

 労働基準法の時間外の規定に36協定というのがあります。
 36協定とは、正式には「時間外・休日労働に関する協定届」というそうですが、労働基準法第36条にある規定であるため36協定と呼ばれています。
 法律云々の話は、他で調べていただくとして、ここでは36協定のルールに違反しないような監視ツールを作ってみたいと思います。

今回は数式マクロと条件付き書式設定のみでVBAは使用していません。

36協定時間外上限のルール

まず、36協定のルールなのですが、これが結構複雑です。
時間外労働の上限時間については以下のようなルールになります。

(A)休日出勤を含め月100時間未満であること
(B)年間720時間以内であること
(C)月45時間を超える労働は年6回まで
(D)2~6カ月の平均(どこをとっても)が80時間以内

(A)~(C)については簡単に作れると思いますが、(D)の部分が複雑になります。
2~6カ月の平均ということは、
2カ月であれば、4,5月、5,6月、6,7月、、、、2,3月のそれぞれの平均が80時間以内でなければいけません。
同じように3カ月であれば、4,5,6月、5,6,7月、6,7,8月、、、、1,2,3月のそれぞれの平均となりますのでいちいち調べるのは大変になりますので、ここはExcelで自動化させたい所です。

注意・警報・違反の3段階ルール

具体的には社員番号、氏名に続き4月~3月までの月の時間外の時間数合計を入力していきます。
これらの値を基に、(A)~(D)までのルールに照らし合わせていきますが、違反してから気づいても遅いので、グレー(注意)、イエロー(警報)、レッド(違反)と3段階でセルの色分けをします。
実際の色付けは「条件付き書式」で行っていますので、今回はVBAは使用していません。

尚、グレー(注意)、イエロー(警報)の部分に関しては一例として挙げていますが、法律の範囲内なのでどのように設定しても構いません。
また、実際の36協定では、法律の時間外上限以下に設定して提出する場合もありますので、そのような場合は適宜変更をお願いします。

(A)休日出勤を含め月100時間未満であること


ここでの3段階の設定ですが、100時間以上に関してはレッド(違反)としています。
残りのグレー(注意)とイエロー(警報)では、(C)の月45時間を超えるのは年に6回までというルールの45時間。そして(D)の2~6カ月の平均80時間以内の80時間を取って、2段階の基準としています。

(B)年間720時間以内であること

ここでのレッド(違反)は720時間を超えた値となります。
イエロー(警報)に関しては、480時間としましたが、これは、(D)の6カ月×80時間で計算しています。
グレー(注意)は、270時間としましたが、これは、(C)の45時間×6回として計算しました。

(C)月45時間を超える労働は年6回まで

ここでは、45時間を超えた月の回数をカウントしています。
レッド(違反)は6回を超えた値となります。
イエロー(警報)は5回と6回。グレー(注意)は4回としています。

(D)2~6カ月の平均が80時間以内

ここでの3段階の基準は、40~60時間未満がグレー(注意)、60~80時間がイエロー(警報)、80時間を超えた場合はレッド(違反)となります。

判定方法ですが、全てのケースを並べると団長になるので2~6カ月それぞれのケースで最も大きい数値を表示するようにしています。団長となる個々の平均値に関しては列を非表示にすることとしました。

運用方法

運用方法については、社員番号、氏名を入力し、後は各人の時間外を毎月入力していけばOKです。ファイルを用意しましたので、以下からダウンロードしてお使いください。
尚、36協定のルールの解釈に間違いなどありましたら、下のコメント欄から指摘していただけると助かります。管理者あてにメールを送って頂いても構いません。

ダウンロード

こちらからどうぞ。

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